リットマン マスタークラシックII 実機レビュー|5年間ICUで使い倒した元・愛用機を現役PTが本音で語る

📣 本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。紹介する商品はすべて筆者(現役理学療法士・PT歴18年)が独自の基準で選定しており、アフィリエイト報酬の有無によって評価が変わることはありません。
この記事は、筆者が5年以上にわたってマスタークラシックIIを急性期病院・ICUのメイン聴診器として実際に使用した経験をもとに書いています。現在は廃盤となっているため購入レビューではなく、使用経験に基づく実機評価です。
ラッセル

実は今でも1本この聴診器を持っていますが、なんだか持ったないくて大切に保管しています。今回は実機を用いてレビューします

目次

なぜ廃盤の聴診器を今さらレビューするのか

結論から言います。廃盤になったのが、残念でたまりません。

マスタークラシックIIは、私が理学療法士として入職してすぐに購入し、5年以上メインで使い続けた聴診器です。急性期病院の一般病棟から集中治療室(ICU)まで、あらゆる現場でともにしてきた1本です。

廃盤になった今、もし誰かに「マスタークラシックIIってどうだった?」と聞かれたら、迷わずこう答えます。「廃盤になってなければ、間違いなくおすすめ第1位だった」と。

廃盤になってしまった以上、今から高値で探してまで買う必要はありません。ただ、なぜこの聴診器がそれほど優れていたのかを知ってほしいんです。その理由が、次の聴診器選びのヒントになるからです。

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基本スペック

項目内容
ブランド3M Littmann(リットマン)
モデルマスタークラシック II(Master Classic II)
チェストピースシングルサイド(片面)
ダイアフラム方式サスペンデッド・ダイアフラム(径47mm)
チェストピース素材ステンレス製
全長約68cm
重量約150g
定価(参考)約3.5〜4万円台(廃盤のため現在は変動あり)
現在の状況廃盤(生産終了)

チェストピースの特徴:薄さとフラットさが最大の強み

マスタークラシックIIは、チェストピースが片面(シングルサイド)です。クラシックIIIなどのダブルサイドとは異なり、面を切り替える操作が不要で、押さえる力の強弱だけで高周波音・低周波音を切り替えることができます(サスペンデッド・ダイアフラム機構)。

同じシングルサイドのマスターカーディオロジーと比べると、チェストピースがより薄く・フラットに設計されています。またチェストピースの指で挟む部分の形状が丸みを帯びていてこの設計の差が、実際の臨床現場で大きな違いを生みます。



実際に5年間使って感じたこと

音の聞こえ方

呼吸音・心音ともに、問題なく聞こえます。急性期・ICUでは呼吸状態のアセスメントが頻繁に求められますが、この聴診器で5年間そのアセスメントをし続けて、音が聞こえなくて困った経験は一度もありませんでした。

「特別に優れているか」と言われると、カーディオロジーシリーズほどの繊細さはないかもしれません。ただ急性期・ICUの現場で必要な情報を得るには、十分すぎるほどの性能です。

最大の強み:背側聴診のしやすさ

これが、マスタークラシックIIについて最も伝えたいことです。

急性期病院・ICUでは、患者さんが仰臥位(仰向け)のまま呼吸音を聴診する場面が非常に多くあります。背側の呼吸音を聴くには、ベッドと患者さんの体の隙間に手を差し込み、聴診器を滑り込ませる必要があります。これがチェストピースの形状によって劇的に難易度が変わります。

マスタークラシックIIのチェストピースは、薄くフラットで丸みを帯びていて、なめらかに背側へ滑り込む形状をしています。ベッドと患者さんの体の間に「するり」と差し込むことができ、体位変換なしに背部聴診が行えます。

私の感覚では、このモデルが最も背側聴診がしやすい聴診器でした。マスターカーディオロジーと比較しても、チェストピースの厚みの差から、マスタークラシックIIの方が明らかに背側へ差し込みやすいと感じていました。

紛失した話と、刻印について

マスタークラシックIIから別の聴診器に変えたのは、紛失したからです。患者さんのベッドサイドに聴診器を置いたまま病室を出てしまい、そのまま行方不明になりました。刻印がなかったため「これは私のものです」と言える確証がなく、泣く泣く新しいものを購入することになりました。

聴診器を購入したら、必ず刻印を入れてください。数百円の追加コストで、数万円の聴診器を守れます。

👉 聴診器購入時に絶対におさえておくべき1つのポイント

良い点・気になる点

良い点

  • 急性期・ICUでの背側聴診が最もしやすい(シングルサイドの薄さが強み)
  • 呼吸音・心音ともに十分な音質
  • 操作がシンプル(面の切り替え不要)
  • 職種・経験年数を問わず使いやすい

気になる点

  • 廃盤(生産終了)のため現在は定価より高値の場合がある
  • カーディオロジーシリーズと比べると音響性能の上限はある



評価まとめ

評価項目評価
音質(呼吸音)★★★★☆
音質(心音)★★★★☆
背側聴診のしやすさ★★★★★
操作性★★★★★
汎用性(職種・診療科)★★★★★
現在の購入推奨度★★☆☆☆(廃盤・高値のため)

5年間、急性期・ICUの現場でともに歩んだ聴診器です。廃盤になってしまったことが今でも残念でなりません。ただ、なぜシングルサイドが現場で強いのか、背側聴診のしやすさがいかに重要か、この記事を読んで少しでも感じてもらえたなら、次の聴診器選びに役立ててください。

📚 参考・引用文献

  • 執筆者の臨床経験(PT歴18年・ICU勤務・集中治療理学療法士)に基づく
  • 3M リットマン公式製品情報
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